佐賀大学は2026年10月30日、学生・教職員・元学生・元教職員・関係者等、約8万人分の個人情報について、外部へ流出した可能性が否定できないと公表しました。
卒業生にあたる元学生も対象候補ですが、卒業生全員が対象と決まったわけではなく、附属病院の患者数も別に調査中です。
この記事では、自分が対象になる可能性、流出した可能性がある情報、公式の確認方法、パスワード変更や不審メール対策まで、2026年11月1日時点の公表内容をもとに整理します。
佐賀大学の情報流出で自分は対象?結論から整理
佐賀大学の情報流出について、卒業生にあたる元学生や元教職員も対象区分に含まれています。
ただし、2026年11月1日時点で卒業生全員が対象だと発表されたわけではなく、何年度までの在籍者が含まれるのかも公表されていません。
また、報道で目にする「約8万人」は学生や教職員など大学関係者の人数で、佐賀大学医学部附属病院の患者数は別に調査されています。
ニュースを見て「昔卒業した自分も入っているのかな」「病院に通ったことがあるけれど8万人の中に含まれるのかな」と不安になった人は、まずこの2つを分けて考えると状況を整理しやすくなります。
卒業生・元教職員も対象候補だが全員とは公表されていない
佐賀大学が2026年10月30日に公表した対象区分には、学生、教職員、元学生、元教職員、関係者等が含まれています。
そのため、現在大学に在籍している人だけでなく、すでに卒業した人や退職した教職員も対象となる可能性があります。
一方で、卒業生全員や元教職員全員の情報が対象だとは公表されていません。
「20年前に卒業したから関係ない」「最近の在学生だけの話だろう」と自己判断するのは早い段階です。
現時点では、卒業年度や在籍期間による具体的な線引きは示されていません。
反対に、元学生という区分に入るからといって、自分の情報が実際に外部へ出たと確定したわけでもありません。
佐賀大学の表現は、個人情報について外部へ流出した可能性が否定できないというものです。
つまり、対象となり得る人の範囲は広いものの、一人ひとりの流出状況まで確定した段階ではありません。
約8万人は大学関係者で附属病院の患者数は別に調査中
約8万人という数字は、大学関係者と附属病院の患者をすべて合計した人数ではありません。
佐賀大学の公表では、学生や教職員、元学生、元教職員、関係者等について約80,000人分とされています。
| 区分 | 2026年11月1日時点の公表内容 |
|---|---|
| 学生・教職員・元学生・元教職員・関係者等 | 約80,000人分 |
| 佐賀大学医学部附属病院の患者 | 人数を調査中 |
患者情報については別に存在が示されているものの、対象となる人数はまだ調査中です。
そのため、「患者を含めて8万人」「附属病院の患者8万人」という読み方は正確ではありません。
病院を一度でも受診したことがある人にとっては、ここが特に気になるところですよね。
現段階では、患者全員が対象なのか、どの期間に受診した人まで含まれるのかも公表されていません。
まずは「大学関係者は約8万人」「患者の人数は調査中」という2本立てで把握しておくのが正確です。
流出した可能性がある情報は何?大学関係者と患者で確認
対象となる可能性がある情報は、大学関係者と附属病院の患者で内容が異なります。
大学関係者では連絡先やパスワードなど、患者では診療科や傷病名、受診日などが対象情報として公表されています。
どの情報が含まれる可能性があるのかを知っておくと、その後に取るべき対策も判断しやすくなります。
大学関係者は氏名・住所・パスワードなど7項目が対象
佐賀大学が公表した大学関係者の情報項目は、次の7つです。
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- パスワード
氏名や住所だけでなく、メールアドレスや電話番号も含まれるため、大学や関係機関を名乗る連絡には注意が必要です。
たとえば、夜にスマホを見たとき「佐賀大学から重要なお知らせ」「本人確認が必要です」といったメールが届けば、思わず開きたくなるかもしれません。
大学は、不審なメールやSMS、電話のほか、身に覚えのないURLや添付ファイルを不用意に開かないよう呼びかけています。
とくに見逃せないのがパスワードです。
パスワードは外部流出の可能性がある情報項目に含まれているため、同じものや似たものを別サービスでも使っている場合は後の章で紹介する対策を確認してください。
ただし、ここでも「7項目すべてが全員分流出した」と決まったわけではありません。
公表されているのは、これらの情報が外部へ出た可能性を否定できないという段階です。
患者は診療科・傷病名・受診日などが対象で人数は調査中
佐賀大学医学部附属病院の患者については、診療科、傷病名、受診日等が対象情報として挙げられています。
病歴や診療に関する情報は、本人への不当な差別や不利益につながらないよう特に慎重な取り扱いが求められる要配慮個人情報です。
「受診したことだけならまだしも、病名まで対象なのか」と不安になる人もいるはずです。
個人情報保護委員会は、病歴や診療に関する情報を要配慮個人情報に含まれるものとして説明しています。
一方、2026年11月1日時点では対象患者の人数や受診期間は公表されていません。
附属病院を受診した人が全員対象だと決まったわけではない点には注意してください。
また、患者情報の流出可能性が公表されたことと、電子カルテや診療システム自体がランサムウェアに感染したことは同じ意味ではありません。
佐賀大学は9月28日時点で、教育・研究・診療業務に関係するシステムへの影響は確認されていないと説明していました。
その後の調査によって患者情報の流出可能性が判明したため、「電子カルテが攻撃された」と断定しないことが大切です。
患者本人や家族が自分の情報について確認したい場合は、附属病院が用意している問い合わせ方法を利用できます。
具体的な確認手順は、次の章で整理します。
自分の情報が対象か確認する方法と公式問い合わせ先
自分の情報が対象か確かめたい場合は、立場に応じて佐賀大学または佐賀大学医学部附属病院の公式窓口を確認します。
患者や家族には専用の問い合わせフォームがあり、大学関係者向けには佐賀大学広報室の問い合わせ先が公表されています。
2026年11月1日時点では、自分の氏名を入力して対象か即時判定できる検索ページなどは案内されていません。
附属病院の患者・家族は専用問い合わせフォームを利用する
佐賀大学医学部附属病院を受診した患者や家族は、病院が設置した本件専用の問い合わせフォームを利用できます。
附属病院は、問い合わせを受けた内容について事実関係を調査したうえで回答すると案内しています。
「数年前に受診したけれど対象なのか」「自分の傷病名も含まれているのか」と心配な場合、一般的なニュース記事だけでは本人ごとの答えまでは分かりません。
患者本人や家族が個別の状況を確かめる手段として、現時点でもっとも具体的なのが病院の公式フォームです。
ただし、問い合わせる際はメールやSMSに届いたリンクをそのまま開くのではなく、佐賀大学医学部附属病院の公式サイトからたどるほうが安全です。
本件に便乗した偽の案内やフィッシングを避けるため、公式サイトから確認する習慣を付けてください。
また、2026年10月30日時点で附属病院は、本件による二次被害は確認されていないと発表しています。
不安だからといって被害がすでに起きていると決めつけず、分かっている事実と調査中の内容を分けて確認するのがポイントです。
学生・卒業生・元教職員などは佐賀大学広報室を確認する
学生、卒業生にあたる元学生、教職員、元教職員など大学関係者については、佐賀大学が広報室の問い合わせ先を公表しています。
公表されている電話番号は0952-28-8153です。
とくに卒業生の場合、「昔のことだから大学から連絡は来ないだろう」と考えてしまう人もいるかもしれません。
個別の連絡が届いていないという理由だけで、自分が対象外だと判断することはできません。
公式発表では元学生や元教職員も対象区分に入っている一方、卒業年度や退職時期による範囲は公表されていないからです。
| 立場 | 確認先 | 現時点で分かること |
|---|---|---|
| 附属病院の患者・家族 | 附属病院の本件問い合わせフォーム | 事実関係を調査して回答すると案内 |
| 学生・卒業生・教職員・元教職員など | 佐賀大学広報室 | 大学全体の本件問い合わせ先を公表 |
「通知がないから大丈夫」と結論を急ぐより、必要に応じて公式窓口を確認し、大学の今後の発表も追うほうが確実です。
なお、患者情報の流出可能性が判明したことから、電子カルテや診療システムそのものが感染したと受け取る必要はありません。
佐賀大学は9月28日時点で、教育・研究・診療業務に関係するシステムへの影響は確認されていないと公表しています。
佐賀大学の情報流出で今すぐ確認したい対策
対象かどうかの確定を待つ間にも、今できる対策があります。
とくに優先したいのは、パスワードの使い回しを見直すことと、大学や病院を装った不審な連絡に反応しないことです。
氏名や連絡先、パスワードが対象情報に含まれているため、情報が悪用された場合の入口を少しでも減らしておきましょう。
同じ・似たパスワードを使い回しているサービスを見直す
佐賀大学が公表した情報項目にはパスワードが含まれています。
そのため、大学関連サービスで使っていたものと同じ、または似たパスワードを現在も別のサービスで利用している人は見直しが必要です。
IPAは、漏えいした可能性があるパスワードを変更し、同じパスワードを他のサービスでも使っている場合はそちらも変更するよう案内しています。
優先するのは、大学関連で使っていたものと同一または類似のパスワードです。
メール、通販サイト、SNSなど、思い当たるサービスを一つずつ確認していきます。
日曜の夜にスマホを見ながら「どこで同じパスワードを使っていたか思い出せない」となることもありますよね。
そんなときは、よく使うメールアドレス、通販、SNS、クラウドサービスなど、乗っ取られたときの影響が大きいものから確認すると進めやすくなります。
IPAは、利用できるサービスでは多要素認証やパスキーを活用することも勧めています。
パスワードを変更するだけで終わらせず、追加の認証を設定できるサービスでは有効にしておくと防御を重ねられます。
大学や病院を装うメール・SMS・電話からの詐欺を警戒する
氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどが悪用された場合、本人の情報を知っているように見せた連絡が届く可能性があります。
佐賀大学も、大学や関係機関を装った不審なメール、SMS、電話に注意するよう呼びかけています。
たとえば「情報流出の対象者です」「本人確認のため再設定してください」と書かれていたら、本件を知っている人ほど焦ってしまいます。
メッセージ内のURLや添付ファイルをすぐ開かず、個人情報や認証コードをその場で入力しないでください。
- メールやSMSのURLから直接ログインしない
- 不審な添付ファイルを開かない
- 電話でパスワードや認証コードを伝えない
- 佐賀大学や附属病院の公式サイトを自分で開いて確認する
- 不審な連絡を受けた場合は公式窓口へ確認する
メールの文章や送信者名が自然でも、それだけで本物とは判断できません。
「佐賀大学から来たように見える」ではなく、公式サイト側から情報を確認する流れに切り替えることが大切です。
対象者かどうかがまだ分からない段階でも、この対策はすぐに始められます。
佐賀大学の情報流出で分かっていることをまとめて確認
佐賀大学の情報流出については、卒業生や元教職員も対象候補に含まれる一方、個人ごとの該当状況や患者数など、まだ公表されていない点が残っています。
大切なのは、「約8万人すべての流出が確定した」と受け取らず、自分の立場に応じて公式情報を確認しながら必要な対策を進めることです。
2026年11月1日時点で押さえておきたいポイントは、次のとおりです。
- 学生・教職員・元学生・元教職員・関係者等について、約80,000人分の個人情報が外部へ流出した可能性が否定できないと公表されている
- 卒業生にあたる元学生も対象区分に含まれるが、卒業生全員や対象年度までは公表されていない
- 約8万人は大学関係者の人数で、附属病院の患者情報は別に存在し、対象人数は調査中
- 大学関係者では氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレス、パスワードが対象情報に含まれる
- 患者情報では診療科、傷病名、受診日等が対象とされている
- 附属病院の患者全員が対象とは公表されておらず、対象となる受診期間も明らかになっていない
現時点で個別連絡がないことだけを理由に、「自分は対象外」と判断するのは避けたほうが安全です。
患者や家族は附属病院の専用問い合わせフォーム、大学関係者は佐賀大学広報室の公式窓口を確認できます。
パスワードを使い回している場合は変更を検討し、多要素認証やパスキーを利用できるサービスでは設定しておくと対策を重ねられます。
大学や病院を名乗るメールやSMSが届いても、その場でリンクを開いたり認証情報を入力したりせず、公式サイトから情報を確かめてください。
「自分が対象かを確認する」「使い回しパスワードを見直す」「不審な連絡は公式サイトから確認する」の3点を優先すれば、今できる対応は整理できます。
附属病院は2026年10月30日時点で、本件による二次被害は確認されていないと発表しています。
不安を必要以上に広げず、今後の佐賀大学と附属病院の公表内容を確認しながら行動してください。

