「4nd」という表記を見て「これって正しいの?」と迷ったことはありませんか?英語の学習をしていると、数字の後につける小さな文字(st, nd, rd, th)が一見シンプルに思えても、実際に使おうとすると意外とややこしく感じることがあります。特に日本人学習者にとっては、頭の中で数字とアルファベットを結びつける作業が必要になるため、混乱しやすいのです。しかもSNSやネット上では、ちょっとしたタイピングミスや思い込みによって「3nd」「4nd」「21th」といった誤った表記がそのまま投稿され、拡散されてしまうことも珍しくありません。そのため、目にした人が「もしかしてこれが正しいの?」と勘違いしてしまうケースも多くあります。この記事では、そんな誤表記がなぜ起こるのか、そして正しいルールがどうなっているのかを丁寧に説明していきます。さらに、単なる正誤の確認にとどまらず、序数詞(順番を表す数詞)の役割や具体的な使い方を紹介し、学習者が実際の会話や文章の中で自然に使えるようになるためのヒントもお伝えします。
英語の序数詞をやさしく理解しよう
英語には「基数詞」と「序数詞」という2つの数の表し方があります。
- 基数詞:one, two, three → 数そのものを数える言葉
- 序数詞:
→ 順番や位置を示す言葉
例えば「2個のリンゴ」なら“two apples”、でも「2番目のリンゴ」は“the second apple”です。このように序数詞は、日付や順位、イベント、階数、世紀など日常のあらゆる場面で登場します。特に英語圏では、カレンダーの日付を言うときや大会の結果を伝えるとき、また記念日の名前をつけるときにも必ずといっていいほど使われます。
さらに、序数詞は単に暗記するだけでなく、基数詞との違いを理解することがとても大切です。基数詞が「数の量」を表すのに対し、序数詞は「順番や位置」を明確にします。この違いを意識しておくと、文章の意味がぐっと分かりやすくなります。たとえば「He has two books.(彼は本を2冊持っている)」と「He is the second student.(彼は2番目の生徒です)」では、同じ“2”でも伝えたい情報がまったく異なります。
このように、序数詞は私たちが英語で正しく表現するための基本的な道具であり、しっかり理解しておくと会話や文章の幅が大きく広がるのです。
「4nd」と「4th」どっちが正しいの?

結論から言うと、正しいのは「4th」です。「nd」が使えるのは2番目(second)の場合だけで、数字4の場合には必ず「fourth」となるため、正しい表記は「4th」と覚えておきましょう。ここを間違えてしまうと、文法的に不自然に見えるだけでなく、ネイティブにとっては意味が通じにくくなってしまいます。
ありがちな間違いとしては「3nd」や「21th」「33st」などがあります。特にSNSやネット記事では、ちょっとしたタイプミスや知識不足によって誤表記が拡散しやすく、それを見た人が本当に正しいと誤解してしまうこともあります。例えば「Happy 4nd Birthday!」と書かれているのを目にすると、一瞬「そういう表現もあるのかな?」と思ってしまう人もいるでしょう。しかしこれは完全に誤りであり、正しくは「Happy 4th Birthday!」となります。
また、序数詞のルールをしっかり理解しておくと、似たような間違いを防ぐことができます。ポイントは「1=st」「2=nd」「3=rd」「その他=th」という基本ルールで、例外として11、12、13がすべてthになることです。これを頭に入れておくだけでも、ネットやSNSでの誤表記に惑わされることなく、自信を持って正しい書き方ができるようになります。
序数詞の使い方を具体例で確認

序数詞はこんな場面でよく登場します。日常生活や学習の場面でも幅広く見られるので、実際の例を通して理解を深めてみましょう。
- 日付:March 4th(3月4日)。カレンダーの表記や会話で「the 4th of March」とも言い、行事や締め切りの日付を伝えるときに頻繁に登場します。
- 順位:He finished in 4th place.(彼は4位でゴールした)。試験の順位や大会の結果発表などでも使われ、数字だけでなく“place”と組み合わせて表すのが一般的です。
- 記念日:The 4th anniversary(4周年記念)。誕生日や結婚記念日、イベントの開催記念日など、節目を祝う場面でもよく用いられます。「anniversary」の前につけることで年数をわかりやすく示せます。
- 世紀:the 21st century(21世紀)。歴史や文化を語るときに頻出で、「the 18th century literature(18世紀の文学)」のように分野を限定して使われることもあります。
- 階数:He lives on the 5th floor.(彼は5階に住んでいる)。建物やホテルの階数を説明する場面では欠かせません。
- 章や節:Please read the 2nd chapter.(第2章を読んでください)。教科書や本の目次で頻繁に使われ、学習や読書の指示に役立ちます。
語尾ルールをおさえよう

序数詞の語尾にはいくつかのルールがあり、きちんと理解しておくと迷わず書けるようになります。
- 1 → 1st(first)。「st」はfirstの語尾から来ているので覚えやすいですね。
- 2 → 2nd(second)。こちらはsecondのndから取られています。
- 3 → 3rd(third)。rdはthirdの末尾から。
- 4以降 → 4th, 5th, 6th … と、基本的には“th”が付いていきます。
ただし、11・12・13は例外で、それぞれ 11th, 12th, 13th となります。つまり、1や2や3で終わる数字であっても10の位が1になる場合はすべて“th”になる点に注意が必要です。
また、20以降の数字では末尾の1・2・3に注目し、21st, 22nd, 23rdと変化しますが、24thからは再び“th”に戻っていきます。このパターンは30以降、40以降にも共通します。たとえば31st, 32nd, 33rd, 34th…と続きます。同じ仕組みで101st, 102nd, 103rd, 104th…など、大きな数字でも同じルールが適用されます。
さらに、口頭で説明するときには「st」「nd」「rd」「th」を強調して覚えると記憶に残りやすくなります。表やフラッシュカードを使って繰り返し練習すると、試験や会話で迷わなくなるでしょう。
間違いやすいポイントと覚え方

「21th」と書きがちですが、正しくは「21st」です。22は「22nd」、23は「23rd」となります。特に“2nd”と“22nd”のように似ている発音は混同しやすく、口頭で伝えるときに聞き取りミスが起こりやすいので注意が必要です。また「31st」「32nd」「33rd」なども、慣れていないと書き間違えやすい典型的なパターンです。
さらに、こうした間違いはテストやメール、SNSの投稿でも頻出しやすいため、正しい形を日頃から意識して練習しておくと安心です。特にネイティブとのやり取りでは、ちょっとした誤表記でも不自然に感じられてしまうことがあるので、丁寧に使い分けたいところです。
覚え方の工夫:
- 語呂合わせで暗記(1stはfirstのst、2ndはsecondのnd…)。例えば「3rdはthirdのrd」と唱えるように覚えると定着しやすいです。
- よく間違えるパターンを表にまとめて、見比べながら練習する。21stや22nd、23rdといった数字ごとのルールを一覧にすると便利です。
- アプリやカードで繰り返し練習することで、書くときも読むときも自然に正しい形が出てくるようになります。特にフラッシュカード形式の暗記法は短時間でも効果的です。
発音で気をつけたいところ

序数詞は書き方だけでなく発音も大切です。特に“th”の音は、日本人にとって最も習得が難しい音の一つといわれます。正しく発音するためには舌を歯の間に軽く出し、息をスッと抜くようにして発音します。息を強く出しすぎると不自然になり、逆に舌を出さずに発音すると「s」や「z」のような別の音に聞こえてしまいます。
また、序数詞によっても発音のポイントが異なります。「first」は“f”の摩擦音をはっきりさせ、「second」は“s”を長く伸ばさずに軽く発音します。「third」は“th”の後に“r”が続くため特に難しく、日本語にない舌の丸め方を練習する必要があります。「fourth」は“f”と“th”が連続するため、口の形を素早く切り替える練習が効果的です。
ネイティブはこれらの単語をはっきり区別して発音しますが、会話のスピードが速いと日本人学習者には聞き取りづらいことが多いです。そのため、リスニング練習を繰り返し、耳を慣らすことが重要です。例えば、英語ニュースやポッドキャストで序数詞が出てきたら注意して聞いてみると、音の違いをつかみやすくなります。
さらに、自分で声に出して発音練習をすることも効果的です。録音して聞き返したり、シャドーイング(音声を聞きながら即座に真似して発音する練習)を取り入れると、正しい音の感覚が身につきやすくなります。
よくある質問に答えます

- Q:「4th」はどう発音するの? → 「フォース」と読みます。英語では“th”の発音が難しいので、舌を歯の間に出して息を抜くように練習すると自然な発音になります。特に「fourth」は“f”と“th”が連続するため、慣れるまでゆっくり練習すると良いでしょう。
- Q:なぜ11, 12, 13は全部thなの? → これは特別な例外ルールです。本来は末尾の数字で語尾が決まりますが、11・12・13だけはすべて“th”になるという決まりがあります。例えば11stや12ndとは書かないので注意しましょう。
- Q:100以上はどう書く? → 101st, 102nd など、基本ルールは同じです。桁が増えてもルール自体は変わらないため、最後の数字に注目すれば正しい表記ができます。例:245th(245番目)、1,002nd(1002番目)。
- Q:1000以上も同じ? → はい、同じ法則で語尾をつけます。例えば3,421stや10,013thのように、大きな数でも末尾の数字で語尾を判断します。こうした例を知っておくと、大きな数字を使うときでも迷わずに書けるようになります。
文化や日常で使われる序数詞
序数詞は生活や文化の中でも数えきれないほど登場します。単なる数字の表記ではなく、歴史や行事、芸術などの場面で独自の意味を持つことが多いのです。
- 祝日:The 4th of July(アメリカ独立記念日)。国の建国や重要な歴史的出来事を記念する日付に序数詞が使われ、ニュースや会話でも必ず耳にする表現です。
- スポーツ:She won 2nd place.(彼女は2位を獲得した)。順位を表すときには必須で、オリンピックや学校の大会、地域イベントなど幅広く用いられます。実況やインタビューでは「He came in 1st」「They finished 3rd」などのフレーズが頻出します。
- 映画や音楽:『The Fifth Element(フィフス・エレメント)』など、タイトルやアルバム名にも序数詞が取り入れられています。『The First Noel』や『Second Chance』といった曲名もその一例です。作品の中で順序や特別な意味を表現するときに便利に使われます。
- 文学や歴史:the 19th century literature(19世紀文学)、the 20th Century Fox(会社名)など、時代や文化を示す用語としても頻繁に登場します。学校の授業や試験問題でもよく見られるので、学習者には欠かせない知識です。
- 日常の会話:”This is my first time here.”(ここに来るのは初めてです)のように、個人の経験を表すときにも序数詞が使われます。旅行や自己紹介など、カジュアルな場面で自然に登場する表現です。
ミニクイズでチェック!

最後にちょっとした確認です。序数詞の基本を理解できているかを、簡単なクイズ形式で振り返ってみましょう。
- 21番目 → 21st
- 3番目 → 3rd
- 12番目 → 12th
- 32番目 → 32nd
- 43番目 → 43rd
- 100番目 → 100th
さらに応用として「彼は5階に住んでいます」を英語にすると? → He lives on the 5th floor.
また、「今日は9月2日です」は? → Today is September 2nd.
このように、問題を解いて答え合わせを繰り返すことで、自然に正しい形が身につきます。友達や家族とクイズにし合うと、楽しく学習できるのでおすすめです。
まとめ:序数詞のルールを身につけよう

「4nd」は誤りで、正しくは「4th」です。序数詞の語尾には基本ルールと例外があり、それを理解しておけば混乱せずに使いこなせます。日付・順位・記念日・世紀・階数など、実際に触れる場面は驚くほど多く、ニュース記事や学校のテスト、旅行の会話に至るまで幅広く登場します。そのため、一度ルールを身につければ日常的に役立つだけでなく、英語表現に自信を持つことができるでしょう。さらに、クイズや練習問題を繰り返すことで自然に定着し、正しいスペルや発音も身につけられます。友達や家族と問題を出し合ったり、アプリやフラッシュカードを活用すれば、勉強というよりゲーム感覚で楽しく学習できるはずです。大切なのは「間違いを恐れずに使ってみる」ことで、実際に声に出したり文章に書いたりしながら練習を重ねると、序数詞は自然と体に馴染んでいきます。

